天皇誕生日2009/12/23

天皇誕生日を祝って

昭和8年、皇太子明仁誕生のニュースに国中に喜びが溢れ「皇太子さま お生まれなさった」の歌が流れた。
皇女誕生が続いたから、その頃は皇位継承者の誕生は重大事だったのだ。
戦前の元旦の新聞第一面は皇室ご一家の写真が大きく載り、明治生まれの母の世代はアイドルなみに皇室ご一家に親しみを持っていた。

12歳くらいで敗戦を経験されて、それまでの天皇とは違う教育を受けられた今の天皇は人間らしく民主主義的考えを持ってられることを感じる事が多い。静かに皇室の家族の在り方、警備過剰の改革などをされている。
どう思ってられるか知らないが庶民の私は、大変だなあ と同情してしまう。

思い出話をひとつ。
終戦後間もない昭和22年の早春に父が亡くなって親戚が集まってるときに家の前の街道を皇太子の車が通られた。 なんで知ったのかは忘れたが皆で門の前に並んでいたら、皇太子さまはこちらを向いて手を庇に上げて答えてくださった。 
黒い乗用車の後部座席に学習院の制服、制帽で姿勢を正して座ってられた姿はまだ少年で凛々しく初々しかった。
明治生まれの母や伯母はもう感激していた。
戦後の民主主義の洗礼をたっぷり受けて生意気盛りの私の目には少年の健気さだけが印象に残り、この一度の出逢いでその後ずーっと親しみを持って見て来た。

1989年1月7日 即位、天皇となられた。
もの静かなお人柄だが芯は強くて人としても偉い方だと思う。