台風2011/08/31

黒雲
台風接近中と聞いて近くのストアに買い物に行く。
こういう時の食料品買い出しの習性は新婚の頃から身に付いて未だに抜け切らない。
台風は関西に居た頃のほうが激しかったように思うが環境や住宅事情のせいで地域より時代の差かも知れない。

昔は台風予報をラジオで知ると夫が窓に板を打ち付け、私は食料品店に缶詰などを買いに走った。
夫の勤務先では台風の時は皆が帰宅出来るので心丈夫だった。
準備ができると後は、ただベッドに寝ころんで外の様子を音で想像しひたすら通り過ぎるのを待つだけだった。

1度だけまともに台風の進路に当たったことがある。
裏庭で凄い音がしたのは大きな樹が倒れたので幸い家には当たらなかったが怖かった。
暫くすると風が止み外に出ると青空が見えた。
所謂台風の眼だったのだろうか?
それも束の間でまた暴風になったと微かな記憶だ。
後日裏庭の倒れた大木は地元の方が「いい薪になりますよ」と若い衆にかつがせて持って帰ってくださった。

その後も何回か台風がが来る度、窓に板を貼付け食糧と懐中電灯を用意をして家族が息をひそめていた。
いま思い出すと家族の絆に世の中も我が家も貧しかった故にの懐かしさがある。
無事だったから言えることだろうけれど。

買い物からの帰り道、空には黒雲がたちこめて今にも雨が降りそうになった。
今度の台風で各地に更なる被害の出ないことを祈る気持ちだ。