旧の七夕に2013/08/07

真夏の夢
カレンダー時計を見たら大きく7日と。
子どもの頃、関西では七夕は8月7日だった。

  ♬ ささの葉 サ〜ラサラ
     のきばに ゆれる〜
 
    五色(ごしき)の たんざく
     わたしが 書いた 〜

夏休みが始まり解放感で浮き浮きしてる時期だ。
お茶の間の卓袱台の上に色紙や短冊を積み重ねて母を中心に姉と兄と私、思い思いに飾るモノを作る。
私が一番好きだったのは大きめの色紙を三角錐状に折って細かい切り目を入れて長く伸ばすと網状になるもの。 名前は忘れた。
短冊に願い事を書くと兄が読み上げて冷やかすのがイヤで隠していた。
母が一番楽しそうで器用に色々のモノを作っていたな。

男衆さんが持って来てくれる大きな笹にイッパイ結びつけて、縁側の外の端っこの軒下に飾って夜を待つ。
暗くなって涼風が吹き抜ける頃には空いっぱいに星が煌めく。

   ♬ お星さま キラキラ
      空から 見てる〜
 
縁側に腰掛けて眺めていると、果てしない宇宙の広がりが幼心にも感じられて美しさより何だか怖かった。

あの一家団欒(父は加わらなかったが)の光景は何年続いたかな。
6年上の姉も男の子の兄も興味を無くしたのか、日中戦争が始る頃にはまだ時局のせいとも考えられないが、我が家の恒例行事はなくなってしまった。
末っ子は何時でも背伸びして上に合わせて来たなと思う。

硝子戸をいっぱいに開け放って縁側に腰掛けてると涼風が気持ち良く、部屋の灯りを消せば住宅街でも夜空がくっきり見えた。
団扇と蚊取り線香もつきものだったな。
犬のエリとテスが足元に擦り寄って一緒に空を眺めたりしながら踞っていた。

昭和一桁頃の、ありふれた情景を ふ〜っと思いだした。

マンションからは周囲の灯りが多くて星は殆ど見えないから、
添付写真は全然関係無しの真昼の夢のようなカワイイ?怪物の赤ちゃんを・・。