昔話を2015/04/25

65年前の写真
朝ドラで主人公がお役所勤めを始めたのを観てて大昔を思い出した。
昭和22年の春に女専を卒業したが、その頃は就職するのはごく少数、それも教師が主だった。

父が亡くなる前で看病で学校は休んでいたから皆がどういう進路を選んだかは知らない。

残された母は昔風で戦後の苦しい家計なのに洋裁学校に行きたいと口にしたら工面してくれて京都の有名な学校に通わせてくれた。
卒業しても自分と家族のものを仕立てるだけで、あとはお見合いばっかり。

まだ結婚願望もなく、図書館に通ってるうちに前に書いたような経緯で公務員試験を受けて県庁に勤めた。
家族には相談した覚えはないが決まると母は喜んでくれたな。

さて初めての勤務は珍しいことばかり。
電車を降りると庁舎までの坂道を必死になって駆け上り入り口の奥に並べられた名簿に出勤の判子を押す。 サインだったかな。

その頃の公務員は民間に比べて給料は格段に安かった。
でも小卒の男の子と女の子が給仕として掃除、お茶汲み、雑用などをしてくれる。

パソコンのない時代だから書類は手書きか謄写版で作成する。
報告書に間違いがないか読み合わせをして、それを持って東京に出張する。

女性はまだ珍しかったから各課でマスコットのように大事にされた。
そのかわり建前は男女同権でも管理職に就く女性はいなかった。
壽退職が普通、地方だったせいも有るかも。

結婚するまでの2年足らずだったが楽しかった想い出と、色々な意味で人生勉強も、世の中の仕組みの裏も垣間みた。

アルバムから古い写真を見付けて懐かしくて。

やっぱりブログを書かないと落ち着かないです。
風邪もだいぶん楽になりました。