晴れた日に2013/11/06

天高く
コンポーズブルーかな、それともセルリアンブルー とちょっと気取って晴れた空を見上げた。 秋空は高く澄んでいる。

幼い頃泣き虫だった私は明治生まれの母に
「あさみどり 澄みわたりたる 大空の 広きおのが 心ともがな」
明治天皇の御製で説教された。
私は口下手で上手く言えないから泣くので、理由も聞かずに、広い心を持ちなさいと言われても納得出来なかった。
でも 大きくなってからは、ことに母が亡くなってからはこの歌が懐かしく晴れ渡った青空を見ると頭の中に広がる。

今朝はそれにプラス、昨日受けた脳のMRIの結果が良かったのでルンルン気分だ。
毎月見て戴いている医院で一ヶ月前に転倒して以来、少しふらつく気がすると言うと
「念のために脳神経外科で調べてもらいましょう」
それで昨日、初めて脳と脊髄の検査をして頂いた。

脳は初めてで正直、結果を伺うまで怖かった。
萎縮していたら厭だなと認知症の心配までしてしまう。
検査が全部終わって最後に呼ばれて診察室に入って先ず自分の脳の映像を眺めた。
「思ったより奇麗だな」
と素人感想だ。
先生が部位を指しながら丁寧に説明して下さって興味津々
「出血とか転倒の影響は見られないですよ」
一安心だ。
「物忘れよくするのですが」
「海馬もちゃんとしてますよ」
横道に逸れた質問にも真面目に答えて下さって安心する。
その他にも白黒の画像で色々のことが解るのに驚き、よい勉強をさせて貰った。

今日はホームドクターに報告と昨日採血した結果を伺い恒例の薬の処方箋を頂きに行った。
検査結果を報告すると先生も喜んで下さった。

ま 後は色々有るけれど宥めながら今暫く人生を楽しみたい。
出来れば迷惑掛けないで。

振り返って2013/11/07

夕暮れの海
大河ドラマの「八重の桜」を見ていると同志社で学んだ3年間のことが懐かしく思い出された。
70年近くも前のことなのに、鮮明に蘇るから不思議だ。

子供の頃、家に盧花全集があったが父好みではなかったから母が希望したのだろう。
「思い出の記」を讀んで同志社との関わりや兄の蘇峰との確執を知ったように思う。 
記憶は定かでないが彼の小説より面白く讀んだ。
どうも純文学よりも自叙伝や伝記もの、エッセイのほうに手が出るのは昔からだ。

昔のことを思い出したら書いて置きたくなって遣りだしたら次々あの頃の情景が浮かんで楽しかった。
記憶違いもあるだろうけれど、もう確かめる友もいない。
でも数年経って忘れた頃に讀み直したら面白いだろうなって。
そこまで長生きする気なの と笑ってしまうがそんなのは勝手だ。

それにしても書きながら終戦を挟んだ3年間の学生生活は激動の時代だったと沁みじみ振り返った。
「自分史」を書く気はさらさらないが子ども心に目にした昭和の風景を絵を描くような感じで書きたいと思うときがある。
閑人です。

秋を求めて散歩2013/11/08

桜広場の紅葉
青空に誘われて早々と散歩に出掛けた。
この辺りは楓は少ないので桜広場まで足を伸ばした。
此処まで来るのは久しぶり。
途中、銀杏が半ば黄色くなり、メタセコイアはまだ黄緑だった。

桜広場は朱色、黄色に染まって春の淡いピンク一色とは全然違う落ち着いた華やかさに被われていた。
桜は葉の散り際も美しいと妙に感心する。 静かだ。

ベンチに腰掛けてスケッチしていたら通りかかった女性が覗き込んで
「私も風景画を描くの好きなのですよ」
「私は水彩も風景も苦手な方で挑戦中なの・・・」
短時間だけど話は弾んだ。

30分くらいで一応描き終えたところで別のかたに話しかけられた
「これからギンナンを拾いに行こうと思って」
「えっ あれかぶれません?」
「私は大丈夫、でも一応手袋はして・・」
先日、通った銀杏並木の実を思い出して処理法を伺うと詳しく教えて下った。
茶碗蒸しもいいけれど炊き込みご飯にすると美味しいそうだ。

スケッチしたりしていると話しかけやすいらしくて和やかな空気が流れる。
あとぶらぶらして帰宅したら結構汗をかいていた。
それでも歩数計は6千歩ぐらいにしかなってない。

明日は病院の定期検診で朝早く出掛けなくては。
たっぷり待つからどの本を持って行こうかな。

病院に行って2013/11/09

固い蕾みの中に一輪だけ
病院にに予約時間より30分も早く着いてしまったが、もう待合室は満員だった。
覚悟の上だから持参した本を読んだが、いつ呼ばれるか判らないから結構神経を使って没頭出来ない。
同じ所を再度讀み直してやっと朧ろに理解出来たりして。

他に何も出来ない状況のときは難しそうな本を持っていくことにしている。
今日のは大分前に買って読みかけの儘だった
「宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議」 吉田たかよし 講談社現代新書
難しそうで、いや本当に難しいのだが素人にもとても判りやすく書かれている。
私の常識を覆す知識がいっぱいで興味津々だった。
でも生物、人類の誕生の経過が解明されるのはまだまだ先のことなのだろうな。

残りページも少なくなった所で名前を呼ばれた。
前回の血液検査の結果と、今気になっていることについて伺って得心。 
不安がやわらいだ。
「久しぶりに栄養指導うけますか?」
是非にとお願いして
診察が終わった後、別室で栄養士さんに今の状態に合った食事内容を教えて戴く。
減量することと運動することも強く勧められ納得だ。
あとは実践するのみ!
一ヶ月に500g?減、半年続けるのが目標。
お若い先生だがお話しがとても楽しくて元気を頂いた。

病院に行く日は一日仕事でもう窓の外は暗くなりかけている。
悪くなっていなくてホッとしたけど疲れたなぁ。

秋に思うこと2013/11/10

ツワブキの花が
公園の隅にツワブキの黄色い花を見付けて懐かしかった。
前に住んでいた家の庭には自生のツワブキがあちこちに咲いていた。
この茎の料理法を地元の方に教えて頂いて毎年、大量に作ったものだ。 
ついでに野蕗とか、お正月過ぎにはフキノトウを見付けるのも楽しくて美味しかったことを思い出す。
自然が残っているということはモグラやタヌキやヘビなどもいるってことだけど。

今住んでいる所は公園がいっぱい、緑や草花に溢れているが清潔そのものだ。
野生の情景も少し欲しくなるのは贅沢というものだろう。

日曜日の少し遅い朝食を取りながら録画した
(美の巨人達)東山魁夷 「秋翳 」
を観た。
単純そうに見えるこの絵の奥深さにあらためて感激する。
1999年に亡くなられたが同じ時代を生きて来て深い親近かを感じていた。
でもその頃には美しいと思いながらも観る目が未熟だった。
旅して情景を求め綿密なスケッチを重ね練り上げ最後に余分なものを取り去った画面に酔った。
空の美しさにも。

やっぱり絵は好きだなぁ。
下手でもいい。 公園でのスケッチを続けてみよう。