趣味それぞれ2013/11/01

10月静物 F15(油彩)3回目
11月になった。
朝早くアトリエに出掛けて今帰ってきたところ。

毎回行けるか自信が無いから3回で仕上げようと毎回思うのだが今回も仕上がらず次の最終回が心配だ。
思い描くイメージを表すことのことの難しさ。
またそのイメージ自体が漠然としているのだから暗中模索もいいところだ。
先生に愚痴るとその模索している時が絵を描く醍醐味だと言われた。

人間の寿命ってなんて短いのだろう。
結婚する時に夫に
「私は成長が遅い人間だと思う」
と言った覚えが有る。 何も出来ない人間だったから。
それで長生きしてるのかな。
絵以外にもやりたいこと、知りたいことが多過ぎて困ってしまう。

これを書いていたらチャイムが鳴ってシニアの仲良し会でお友達になった方が手作りのパンを持って来て下さった。
パンを焼くのが何より好きと仰って本当に美しく美味しそうなイギリスパンと食パンだ。
パンやケーキを作るのが最大の楽しみという話を伺っていて、真似出来無い私はただただ感心してしまう。
差し上げて喜んで貰うのが嬉しいとの言葉に自分本位の私が恥ずかしい。
明日の朝食が待ち遠しくなった。

苦手2013/11/02

習作(りんご)
来客待ちの空き時間に思い付いて林檎を水彩で描いてみた。
先日、友人からお土産にと立派な林檎を戴いて絵心が湧いたのだけどなかなか描けなくて昨日、一個を頂いたらとっても甘くて美味しかった。
やっぱり名産地のは違うと感激する。

食べごろを逃しては申し訳ない。
水彩の勉強のつもりで直書きをしてみたがヤッパリ難しいな。
10分くらいで描けますって書いてあったけれど30分以上取り組んでいるうちに予定の来客だ。

事務的なことだったのだが若い方との話は楽しくてつい引き止めてしまって申し訳なかったが元気を貰う。
歳のせいかな、自戒しなくては若い方は迷惑かも。

午後 ブログを書こうとパソコンを開くと絵のお仲間からメールと添付写真が届いていた。
先生がイベントで描かれた絵と会場の様子で、昨日会ったときに携帯のショートメールでは送れなかったと聞いてパソコンのアドレスを教えたのだが余り期待していなかったのにちゃんと送ってくれて感激だった。
すぐにお礼の返信をしたが心許なくて固定電話をかけた。
お互い80歳を越すとそれぞれ苦手分野がある。
携帯の写真では小さくてとの話に
「それなら私がLサイズでプリントしてみるわ」
と言ったが上手く出来るかな。

勉強するというより慣れなくてはいけないと痛感することが多い。
若い方達の携帯文字入力の速さには脱帽だ。

明治節2013/11/03

昔描いた絵
今日、十一月三日は「明治節」だった。
  ♫ 亜細亜の東日出づる処 聖の君の現れまして
    古き天地とざせる霧を〜・・・・・・・
昭和初期の小学生だった頃のことが思い出される。

この日は必ず秋日和の晴天と信じられ、もし雨が降れば国難の前触れと言われたものだ。
他所行きの服で登校し大きな講堂に粛々とクラス毎に入って長椅子に腰掛ける。
講壇の中央の扉が開かれてご真影が開かれた白い幕の奥に垣間見える。
壇上には見事な松の盆栽と大輪の菊が飾られていた。
校長先生が恭しく教育勅語を讀まれる間は全員が起立して頭を垂れているが、終った途端に皆が鼻水を啜り上げた。
明治節の歌の斉唱になってやっと緊張がほぐれる。
私語なんてとんでもないことで、特別の日だって感じも嫌いではなかった。

終って校庭に出た時の解放感が堪らなく楽しくて秋晴れのもとで友達と校庭で遊び回ったな。

明治生まれの母も義母も明治天皇が好きだった。
神格化ではなく尊敬と親近感が混ざってる感じ、アイドルに近い感じを受けた。

今日は少し日が射したが曇天で、これを書いていたら地震があった。
「文化の日」と名前が変って祝日は残ったが、我が家のカレンダーはどれも3、4の数字が赤いだけで何の説明も無くて見過ごしてしまいそうだ。

戦争前に描いた古〜い菊の絵を眺めて、最近昔のような大輪の見事に創られた菊を見かけなくなったと気が付いた。
昔はご隠居さんの趣味でもあったのだが。

カメラ屋さんで2013/11/04

街の秋
昨日、パソコンに送って貰った写真をプリントしたいが何時ものホームセンターでは横長のこの形に合うのは私には難しそうなので相談出来るカメラ屋さんをネットで捜した。
昔は電話帳で調べたものだが本当に便利になった。

早速 SDカードに取り込んでバスで出掛ける。
よく行くビルなのにカメラ屋さんの階は寄ったことが無かった。
親切に応対して下さったので、横長の画面のことや携帯で送られて来て画素数が少なくても大丈夫か?などを納得いくまで説明して頂く。
試しにワンシリーズの7枚だけプリントして貰うことにした。
「10分したら出来ますから」
えっ! て驚いてしまう。
何時もは頼んで1〜2日後に受け取りに行っていた。
私が世間知らずなのかな。

向かいの書店で時間をつぶして戻って受け取る。
L版を少し横長にした形で奇麗に収まっていた。
鮮明さは少し劣るけれど、まあ我慢出来る程度なので友達にあげる分の14枚を追加した。

待っている間に店内のカメラを物色していたら店長さんらしい方がCanonの新しい機種をいろいろ説明してくださった。
使いやすそう。
そろそろ買い換え時だが4万円台はちょっと痛いな。
いい加減な使い方しかしてないもの。
私に必要な機能だけに絞って考える必要が有りそうだ。
まだ使えているからゆっくり検討しよう。

一緒に覗き込んで居られた年配の男性の方が
「新しいカメラ見るとわくわくしますね」
と話しかけられた。 目線の先は高級カメラだ。
きっと 凝った良い写真を撮っていらっしゃるのだろうと微笑ましかった。

街はすっかり秋色に彩られている。

「金閣寺」を讀んで2013/11/05

金閣寺に想いを
三島由紀夫の「金閣寺」をがブックオフで見付けて懐かしくて買ったのを夕べ讀み始めて
「ほんとうに これ讀んだのかしら」
と自信がなくなるほど奇麗に忘れていた。

青年僧の苦悩が自分の若い時と重なって傷ましく同感出来る処も有るが、この歳になれば 何で? そこまで?と息苦しさが先に立つ。
それでも夢中になって夕方から讀み始めて終った時は7時を過ぎていた。
山門を入った左側の鐘楼、鏡湖池、陸舟松・・・馴染みの情景が物語に現実感を添える。

金閣寺焼失は昭和25年7月1日だったことをこの本の後書きを見るまで忘れていた。
この日は私のお見合い記念日なのにその晩に焼失したなんて。
夫は京都にいたのだし比較的近かったから炎が見えたと思うのだが次に会った時にその話題はなかったと思う。

ただ当時のショックの大きさだけは覚えている。
しかしあの頃はその他にも大きな出来事が多過ぎて少し麻痺していたのかも知れない。

新しい金閣寺も渋みを帯びて来てもうすっかり周囲に馴染んでいる。
今年の5月に行ったばかりだが来年は紅葉の頃に行きたいな。