楽しかったドライブ2013/02/23

秋谷海岸の立石
一昨日のドライブ先は30年前に住んでいた地だった。
昭和35年に東京に転勤になって翌年に郊外の高台に家を建て、幼稚園と小学生だった子ども達が結婚するまでの想い出がイッパイ詰まった場所だ。

その頃の情景は鮮明に残っているのに、行ってみるとまったく違っていて異境にさまよい込んだ感じだった。
当時 新しい造成地で整然とした解り易い道路だったのに、見慣れない家が建ち並んで昔の面影は全然残っていない。
途方に暮れていたら
「お母さん この家じゃないですか?」
「えっ ほんと?」
よくよく見たら見覚えの有る塀に、玄関脇の飾り窓、全体に薄茶色にくすんで見えたが確かにそうだ。
庭の桜の大木がなくなって奥に紅梅が満開だった。

門の段々に私と同年輩の奥様が腰掛けてられて
「次のバスを待ってるのですよ」
見れば斜向いにバス停が。
私達が住んでた頃は坂道を20分近く歩いて駅や商店街に通ったのに と感無量だった。
その奥様が しげしげと私を眺めて
「○○さんじゃない? 懐かしいわ」
名乗ってくださって私もはっきり思い出した。
皆さんの消息を伺い、覚えてくださってたことに感激する。

斜向いに今も年賀状を下さる方のお家があって、窓際で訪問客の相手をしてられる姿が見えたので、大急ぎで駆けつけて声をかけた。
三十年の年月を沁みじみ感じた。
道で会えば解らないだろう。 鏡の自分を見る感じ。
年賀状で近況は聞いていたから話はすっと通じる。
お会い出来て、お話し出来て良かったぁ。

昔馴染みの方々は殆ど転居されたり亡くなったりでもう知らない街になってしまっている。 
遠い昔になったなとあらためて思う。

帰りはやっぱり海が見たいという私の希望で海沿いの道路を走った。
快晴で海のブルーがひと際鮮やかに光っていた。
心まで洗われる感じだ。
近くの直売所で買いたかった甘夏を見付けて嬉しかった。
無農薬だからジャムと、皮でオレンジピールが作れる。
野菜や漬け物、海草をどっさり買い込んだ。

楽しいドライブだった。 有り難う!
今から甘夏の料理にかかろう。
忘れているから古い「ジャムと砂糖煮」婦人の友社 を引っ張りだしてある。

添付写真は立石公園の駐車場から撮ったものです。
 立石とは 高さ12m、周囲30m
 やく1500万年前に海底に積み重なったものが塊まり、
 波に削られて出来たと聞きました。
 安藤広重の「相州三浦秋屋の里」