久しぶりに裸婦を描く2009/07/04

アトリエに行く日。
6年前に引っ越してから2時間かかるが好きなことはやめられない。

まず いろんなポーズで4枚クロッキー(5分)を描き、多数決で後ろ向きのに決まった。 体をひねった腰掛けたポーズで私もこれに手を挙げた。 4回仕上げだから今日は気が楽。 鉛筆で輪郭を描いたが納まりが悪いので5センチほど右にずらして描きなおす。
ガッシュ絵具を用意してきたがモデルさんの美しい肌をみていると透明水彩で描きたくなった。 3時間夢中になって描く。

今の先生に教えて頂くようになって15年くらいだが絵画には親しむ機会は多いほうだったと思う。
幼い頃お隣の男の子の家に毎日遊びに行きお父様がアトリエで終日キャンバスに向かってる姿を見た。 公募展では落選続き、貧乏で奥さまのヌード描いてるなどの話を聞いたがモダンで明るい雰囲気が子供心にも好ましかった。 間もなく引っ越された後に学校の絵の先生が入られた。 アトリエが有ったからだろう。
そのころ5歳上の姉が絵の才能があると言われお隣の先生の紹介で油絵の画家のお宅に通うようになった。
小さい頃から展覧会をよく観にいったのはそのお蔭だ。
商社マンになりたての従兄がフランスなどで画集を姉へのお土産に買ってきてくれ私も憧れた世界! 秘かにミケランジェロの模写してみたり。
父がン十冊かの美術全集を購入したときは子供ながら興奮した。
ほとんどモノクロ写真だったのだが。

女学校に入り習いごとは何にする?と母に聞かれた時、絵しか思いつかなかったが子供心にも姉にはかなわないと思い日本画と答えた。
礼儀正しく決まりごとの多い昔風の日本画はあまり性に合わず戦争のせいもあって3年余りで終わった。

再び絵を習いだしたのは60歳半ばからだ。いくつか転々として今の先生にたどり着いた。
先生の絵もお人柄も信念もすべて尊敬している。 その先生に直接教えていただけるアトリエの時間は貴重だ。 そして絵を描く楽しさ! 元気が出る。 素人の自由さがいいのだろう。 いわゆる上手になることに興味はない。