夏の飲み物の想い出2011/06/28

6月の公園の樹々
梅酒を造る季節になった。
近くのストアには容器から材料一式が目立つ棚に並べられている。

子どもの頃の我が家でも台所の物入れには必ず大きなガラスの容器に入った梅酒が有った。
小学校に上がる前から勝手に水で薄めて飲んだり、底の梅をお箸でつまみ出して食べていた。 
食べ過ぎて真っ赤な顔になったりしたけれど、その頃の大人は寛容だったなと思う。

昭和初期の子どもの夏の飲み物って三ツ矢サイダーかカルピス位しかなくて貴重品だったから、好きな時に飲めるのは冷たい麦茶にお砂糖入れたのか梅酒くらい。
ラムネと自転車で売り歩いている「アイスクリーン」は母が許してくれなくて、父と二人だけで外出した時駅の陰でラムネを初めて飲んだ。
「お母さんには内緒だよ」
辺鄙な山村で育った父には懐かしい味だったのだと思う。
お店の小母さんが木の器具を押し当ててプシュッと泡が溢れてくるのと分厚い瓶の重量感が新鮮だったな。

小学生になってからだと思うが、母が夏みかん酒の作り方を教わって来た。
夏みかんを輪切りにして皮の残し具合で苦みの調節をし砂糖と35度の焼酎に漬けると1年程で美味しくなる。
もう時効だけど昔は子どもにもお酒飲ましていたんだ。