海辺からの贈り物2012/04/03

手作りのママレード
昼前、昨日の疲れか何をする気にもなれずアームチェアに身を沈めてうとうとしていたらチャイムが鳴った。
モニターに写ったのは宅配の男性らしい。
心当たりはないけどドアを開けて待っていたら緑色の包みを抱えて小走りに現れた。
「誰からかしら」
独り言を呟きながら受け取ると懐かしい友人の名前が書かれていた。
「あ もしかして・・・」
ワクワクしながら開けてじーんとした。
彼女の手作りのママレードがお洒落に包装されて二瓶も、それにレモンまで添えて。
海の写真のカードの裏に懐かしい字が踊っていた。

20年以上前からの絵を通じての友達だ。
今頃の季節にお庭の夏みかんで作ったママレードをよく戴いた。
ここ数年は彼女も介護などで大変だったし私の入院騒ぎもあってゆっくり話す閑はなかった。
一緒に絵を描くことも無くなっていたのに、私のことを気に掛けてわざわざ送ってくれたんだと思うと泪が滲んで来た。
あのジャム作りは私も経験があるが結構大変なのだ。
それに瓶詰めしてラッピングして送る手間!
嬉しかったなぁ。

彼女の声が聞きたくてお礼の電話をした。
全然変っていない明るい彼女の声にほっとして話がはずむ。
元気そうで良かった。
ま 私よりうんと若いから。 でも苦労もあると思う。
最後に
「お互い頑張って また一緒に絵を描こうね」 と。