宝塚の想い出2012/04/05

夢見たころ
昨夜もう寝ようとしたらTVで越路吹雪の番組が始まり懐かしくてそのまま見てしまった。
彼女が宝塚で活躍した時期には阪神間から離れ観に行けなかったが、結婚してから彼女の舞台を二度ほど観る機会があった。
「モルガンお雪」は鮮明に覚えている、凄い迫力で感激した。
晩年の母と一緒だった。
もう一つの方は今ど忘れしている。確かめる相手が居ないって不便だし淋しい。

宝塚のことに想い出は移る。
小学校に上がる前から母と姉のお供をしてよく宝塚の大劇場に通った。
今の時季は劇場の入り口まで続く桜並木が美しかった。
天津乙女がまだ健在で日本舞踊を踊り、小夜福子や葦原邦子、轟夕起子などの時代だった。
女学校に入る頃まで観に行っていたと思う。
クラスメートには熱烈なファンが多かった。
女学校では年に一度の自主的な発表会に宝塚の演目を再現した学年も有ってもうそっくりなのに感心したが衣装も宝塚の衣装部から全部借りたと聞いて驚いた。
もう戦時色が強くなった頃で軍隊ものだったと思う。

何はともあれ宝塚は子どもにとって美しい夢の世界だった。
結婚して東京に来てからも友達に誘われて観に行ったが矢張り宝塚の大劇場、それも昔のは別世界だった。
子どもだったせいもあるだろう。
眩しく明るい大舞台とせり出した花道、その下のオーケストラボックス、フィナーレの大階段を降りてくる華やかな羽飾りのスター達・・・
戦前のいっときの輝きが夢のように浮かぶ。
最近そういう想い出を与えてくれた親に感謝する気持ちになった。