父のこと2012/03/14

遥か彼方へ
昨日は昭和22年に56歳で亡くなった父の命日だった。
三月になってそのことばかり考えていたのに昨日は物憂い日でぼ〜っと夢のような本を読み耽っていた。
忘れっぽくなったな。
子どもの頃から夢中になると周囲が見えなくなってランドセルを持たずに学校に行くような子だったけどこの歳になれば危機感を持つ。

父の亡くなった前後のことは一昨年に書いているから今日は父の想い出を書こう。
宇宙の話は父も大好きだった。
姉も兄も文系だったから父は幼い私だけを出来たばかりのプラネタリウムを観によく連れて行ってくれた。
歳が離れた姉は母と姉妹のように洋画を観に行き、私は父につれられてニュースと文化映画ばかりを観にいったものだ。
毎日曜日に行くゴルフにも時々お供した。
無論プレー出来る歳ではないから独り遊んでいただけだが楽しみだった。
父なりに無口で本ばかり讀んでる私のことを心配してくれていたのかもしれない。
「こどもの科学」や「ファーブル昆虫記」を毎月買って来てくれたのも父だ。
何故かそういうことは私だけにだったように思う。
小さな炬燵にあたりながらその本の内容を話し合うのが嬉しかった。

母もしっかり私を育ててくれて感謝しているが大人になって母を理解して力になれなかった悔いが有る。
私の成人前に亡くなった父には科学や自然界の面白さをいっぱい教えて貰った楽しかった記憶だけが残っている。
私の歳まで生きていたらどういうことを考えただろう。
宇宙、哲学、宗教、科学など話し合い、教えて欲しかった。