昭和初期の海水浴2011/07/14

昭和初期の海水浴
珍しい絵葉書を見付けた。
昭和初期の名所や日本画のアルバムの中に海水浴場を写したものが有った。
(近江舞子)水泳場の全景 
という説明が右からの横書きだし、平和な風景は恐らく昭和10年前後のものだろう。
近江舞子は琵琶湖の西岸だから正確には海水浴場ではなくて水泳場だ。
京都から家族連れで手軽に楽しめる場所だった。
夫が小中学生の頃には義父母や兄弟そろって泳ぎに行ったのだと思う。 想像して微笑ましいがもう話をしてくれる人は誰もいない。

水着が見たくて絵はがきの半分を拡大した。
私はその頃阪神間で海水浴を楽しんでいたが女性の水着はウエストからスカート状の布がついて2重になっていた。
この写真でもそう見える。
母の時代は半袖だった聞いた覚えが有る。
昭和になると腰から上は今とあまり変わりがないがさすがにビキニスタイルはなかったな。
男の子は黒い線のついた白いキャップを冠っていた。

京都に住むようになって私も何度か琵琶湖で遊んだが湖と海では全然違う。
湖は波が穏やかで透き通っている。 クラゲに刺される恐れも無い。 ただ真水だから身体が浮き難くて最初は戸惑った。
スリル感もイソギンチャク始め小生物が少ないのもちょっと淋しかった。
海辺育ちはベージュの砂浜に真夏の太陽が照りつけ白く光り、脚の裏が火傷しそうで波に向かって走った感触、後ろに続く深い緑の松林などが忘れられない。

昭和初期の水泳場の写真葉書を眺めていろんなことを思い出し懐かしかった。