83歳の思いいろいろ2010/07/05

緑陰
2ヶ月ぶりに大阪の知人に電話した。
60年来の付き合い、同い年だ。 モシモシって言っただけですぐ私だと解る。 ま 私も掛かってくれば一声で○○ちゃんって言う間柄だ。
若い時はホント可愛かった! 女優さんに似てる人が居たっけ。
「元気?」
「ううん 駄目よ。やっぱり歳よね。しんどいわぁ」
と彼女は何時も言う。 挨拶代わりだ。
聞けば明日から小学校の時のグループと泊まりがけで遊びに行くそうだ。 結構元気じゃんと安心した。
私は定期検診で引っ掛かって内視鏡検査して大変だったと話すと、
「なんで検診なんて受けるの? 今更受ける気しないわよ」
彼女、医者の娘でお兄さん二人もお医者さんなのに 何か割り切っている。
「もう 早く死にたいわ」が10年位前からの彼女の口癖だ。
一緒に旅行してる仲良しグループも皆そう言ってるそうだ。
独り暮らしは気ままで、家族達には優しくしてもらって幸せだから、幸せなうちに人生終わりにしたいという。
長生きしたって身体弱るばかりだし良い事無いよ。 と。
彼女のお母様は98歳まで生きられた。 それを見て感じる事があったのだろうか?

「私、まだまだ楽しみたい事いっぱいあるし、そんな悟りの境地になれへんわ」 自然に関西弁になってる。
周囲の同世代の人たちも
「若い人たちに迷惑掛けたくないから長生きしたくない」
と口を揃えて言うけれど本音なのかなぁ。
生にしがみついてる私は情けないのかもと思わないでも無いが、考えて解決する事でもないから いつもの「生かせてもらってる間は楽しもう」だ。

クールなこと言いながら明日の旅行が嬉しそうな彼女に
「お互い 頑張ろうね」と言って電話を切った。