松茸今昔2009/09/30

公園の中のミニ田圃のささやかな収穫

テレビに大橋巨泉と欽ちゃんが写っていた。 懐かしいおもいで見ていたらすき焼き鍋を囲んでいる。メインは松茸らしい。
外国土産で形状は違うが皆で絶賛していた。 その時
「ほんとうは椎茸を入れるのですが・・・」
って言葉が聞こえたので、思わず秋のすき焼きは松茸でしょう!と突っ込んでしまった。

松茸が貴重品になったのは何時からだろう。
子どもだったころ、昭和初期にはお惣菜だったのにと思い出を辿った。
日暮れ時、遊び疲れて玄関を開けると松茸ご飯の佳い香りが漂っている。 空腹には堪らなかった! 家庭の松茸ご飯には松茸がどさっと入っていてほんと美味しかった。
秋のすき焼きには松茸が付き物で季節を感じたものだ。

松茸狩りも楽しかった。 赤松の根元の落ち葉をかき分けて見つけた時の喜び! あまり傘の開いていないのを捜した。 
収穫した松茸は貸し出している七輪に網を乗せて炭火で丸ごと焼いて賞味した。
八百屋さんでは一山幾らという感じで普通のお野菜感覚の値段で売られていたと思う。

昭和40年代に暫く関西に暮らしていたころでも市場の八百屋さんではちょっと虫食いのあるようなのを皿盛で並べていて特別な価格ではなかった。

関東に戻っていつの間にか松茸は高級食材になり気軽に買えなくなりときたま頂いたりすると料理するにも緊張した。
和食のお店では気取った感じで出てきて、幼馴染の仲良かった子が偉くなって他人行儀に澄ましている感じでチットも美味しくない。

ここ何年か興味を失って食べたいとも思わなくなったのは 昔、家族のぬくもりの中で味わった味と香りを大事にしておきたいからかも知れない。