「まだ 生きている」 佐藤愛子さん!2009/09/20

最近、ふと佐藤愛子さんの新著見ないけどどうしてられるかなぁ と思った。
その翌日、新調した眼鏡を受け取りに行ったお店の隣の本屋を覗いたら一番目立つ場所に彼女の文庫本が平積みされてる!
「まだ 生きてる」の標題が自分向かってに言われたみたいでドキッとしたけど嬉しかった。
文春文庫、530円で直購入、帰りの電車の中で読む。
今度の眼鏡は遠近両用だからそのまま読める! やっぱりこの眼鏡にしたのは正解だった。

彼女のユーモアと毒舌は健在で年齢を感じることが率直に書かれている。 4年先輩だから今同感して頷くことと、4年先にはこういう心境になるのかなと思うことが交錯する。
まあ エライ方だから比較するのは不遜だろう。

先輩と書いたのは女学校の先輩だからだ。 当時の5年制の女学校では1年間、彼女の姿を見ただけ、1年生にとって5年生は雲の上の存在だ。 遠くから眺めていただけで私のことなどご存じの筈はない。
が彼女存在感は大きかった。
今でもはっきり覚えている。 生徒が自主制作した発表会では男役で颯爽と輝いていて宝塚のスターなみだった。

それで作家になられてからのご本は殆ど読んでいる。 登場人物に心当たりがあったりして楽しかった。
「血脈」は同世代の空気が痛いほど迫り、幼いころから親しんだ佐藤紅緑、サトウハチローの実像に触れなんとも言えない感慨があった。

1年間だけ同じ校舎にいたというだけなのに、あれから70年経ると同士という感じが有る。
4年先輩のエッセイに元気づけられた。