母の誕生日に2013/07/02

強く美しく
今日は母の誕生日だ。
明治35年生まれで57歳で亡くなった。
父が終戦後公職を離れて医院を開業して2年も経たずに他界して、兄も結婚して家を離れた。
初めての母と二人きりの生活になって内心嬉しかった覚えが有る。

末っ子のせいか、多分私の性格だろうけれど母とは何時も距離を置いていた。
「手の掛からない子」が私の定評で、日曜日の礼拝にだけは必ず一緒だったのは姉も兄も厭がったのだろう。
幼いなりに厳粛な雰囲気と牧師さんのお説教を聞くのが好きだった。

母と二人だけの想い出ってそれくらいしかなくて小説やテレビドラマの家族とは違っていたなと今頃になって思う。
きっと陰で気を配っていてくれてたのだろう。
愛情不足なんて感じたことは無い。
むしろ干渉されずに気侭に好きなことをさせて貰ったことに感謝している。

母は姉と友達のように賑やかに話し合って映画にも行っていた。
父がゴルフや、プラネタリウムや文化映画などに連れて行ってくれたのは父なりの心配りだったような気がする。

それでも生まれて初めて母を独占した気分、勤務先の出来事や他愛無い話を友達のように話し合えるって嬉しかったな。
何時も明るくてお嬢さん育ちって伯母たちからは言われてた様だけど親族の世話は大変だった筈なのにグチを聞いたことが無い。

父の亡くなった後は経済的にも苦しかっただろうに亡くなるまで自立して趣味だった人形作りの教室を開いたり、若い新聞記者の溜まり場になって親身に世話をしていた。
芯はしっかりしていたのだなぁ と母の歳をはるかに超えて沁みじみ想う。

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