七夕2010/07/07

叔父の残した掛け軸
やっと掛け軸や色紙、短冊を季節にあわせて掛けかえた。
床の間がないから和室の壁に飾ったのは、半世紀前に亡くなった叔父さんが描いたもので結婚当初から大好きだった。
確か七夕の行事に因んだものと聞いたが。
出してみると随分古びたなあ。 保存の悪さに責任者は忸怩たる思いだ。

子どもの頃の関西では正月以外の行事は、一ヶ月遅れだったから七夕は8月7日だった。
夏休みに入ったとこだし、大人の背丈くらいの笹が用意され、母と姉と私はお茶の間の卓袱台の上に色紙や短冊を積み上げて飾りを作る。 短冊を提げるコヨリまでみな手作りだ。
舟の折り紙は簡単、いっぱい切り込みを入れて引っ張るとツリーみたいになる網は楽しかった。
忘れてしまったけど母は器用で様々の可愛いもの作って嬉しそうだった。
短冊には願い事を書いたが覚えていない。兄にヒヤカサレルのが厭で無難な事書いたと思う。
笹に結びつけ、出来上がったのを軒下に立てて縁側から星空を眺めた。 打ち水した庭からの涼しい風、蚊取り線香の匂い、家族5人が何となく寄り添っていた静かな一刻の情景が映画の一駒のように浮かぶ。

今、スーパーに行くと笹が飾られ傍に短冊が用意されているが正直全然関心が無くなている自分がちょっと淋しい。