李香蘭の思い出2010/09/05

チャイナドレス
昨日(9月4日)の新聞で懐かしい人を見た。
山口淑子さん 90歳のお写真だ。 相変わらず美しい。
戦前は李香蘭の名前で憧れのスターだった。

彼女が私より7歳しか離れてないことに驚く。
小学校4年生くらいのときだったかなぁ 
珍しく一家揃って神戸の街で買い物したあと、父と兄は帰宅すると言い、母と姉は映画を観に行くことになって、私に「どうする?」と聞かれた。
一瞬迷ったが「映画観に行く」と答えたら二人がちょっと困った顔をしてひそひそと相談してたが結局 李香蘭主演の映画に決めたようだ。
題名も内容もすっかり忘れたが、スクリーンいっぱいにアップになった李香蘭が初々しくって美しくって! あの笑顔が今も眼に浮かぶ。

帰宅したら父が
「映画の方に行くとは思わなかったな」
と意外そうに笑いながら言うし、姉からは
「あんたのために子ども向きの映画になったのよ」 と。
母と姉は評判の洋画を見るつもりだったらしい。
まあ 何といわれても 李香蘭の素敵な姿を見ておいて良かったよ。 
映画で観たのはあれ一回だけだったもの。

戦後、彼女が日本人と知って吃驚した。
帰国されてから 山口淑子の名前で出演した舞台を何回か観に行った。 子どもの時に観た異国情緒はなくまったくの日本人だった。 
波瀾万丈の人生を経てこられたと思う。

90歳の彼女のお元気そうな写真を眺めていると、あの時の事を思い出し もう居なくなった父、母、姉、兄の顔が通り過ぎた。