11月3日の想い2017/11/03

昭和2年うまれには、11月3日は明治節のイメージが未だに根強い。
四大節 (四方拝(1月1日)・紀元節(2月11日)・天長節(4月29日)・明治節(11月3日))
の中でも青く晴れ渡ったこの日が好きだった。

四大節は他の記念日と異なり、小学校で式典が有って、晴れ着で出席する。
広い講堂に学年ごとに粛々と入場して整然と並べられた長椅子に着席。
正面の高くなった演壇の中央の扉と中のヴェールが開かれててご真影が〜
厳かな雰囲気に子ども達も皆畏まっていたな。

演壇の両端には、見事な菊と松の盆栽が飾られ、中央の演台で何時もはにこやかな校長先生が厳かに教育勅語を讀まれる。
お話しのあとで、やっと起立して合唱。
緊張が溶けてズルズルと鼻をすする音がひとしきり、音楽の先生が講堂にしかないグランドピアノを弾かれるのに合わせて皆、元気に声を張り上げていた。

事の是非はともかく、懐かしい昭和初期の風景でした。
式が終ったあとは解放感でイッパイ。
運動場でドッジボールや鬼ごっこ、鉄棒などで遊んだのも小学生のときの懐かしい想い出です。

母は明治天皇が大好きな世代で、泣き虫だった幼い私に
「あさみどり 澄みわたりたる大空の 広きをおのが心ともがな」
の御製を聞かせて説教するのが常で、その頃は訳も判らず恨めしかったかれど、長じて好きな歌に。
勇気づけられたものです。

進学した甲南女学校の第一校歌は 御製の
「目に見えぬ神の心に通うこそ 人の心のまことなりけり」

11月3日につられて懐かしい想い出が蘇りました。

添付写真は、菊の花を撮りたかったのに近くに見付けられなくて。
日本画を習い始めた頃の古〜い写生です。