夏休みの思い出2017/08/01

今日から8月だ。
昭和初期のまだ庶民には平和だった楽しかった思い出が蘇る。

父の故郷は岡山県の山奥の小さな町だった。
8人兄妹の末っ子だったから、中学生の時から家を離れ寄宿しながら進学したそうだ。

その頃は長男は家を継ぐから学歴は不要だったとか。
呑気な身だったのに結婚してから兄二人が相次いで亡くなり、父も母も親族の事で何かと大変だったみたい。

本家の跡取りだった従兄達は入れ替わり我が家から学校に通っていて、幼かった私は皆に可愛がってもらった。
彼らも淋しかっただろうと今になって思う。

夏休みになると山奥の本家に泊まり行くのが楽しみで、小学4年生くらいからは独りで汽車を乗り継いで行ったものだ。
無論、出発駅までは母が、到着すれば大きくなった従兄が迎えてくれた。

青い田圃が広がり、家の前は大きな川が流れていた。
持ち山の中腹に先祖代々の墓所が有り必ずお参りしたし、父母のお墓も有るけれど兄と姉の晩年に3人で行ったのが最後になった。

農家ではなかったが旧家だったのかな、普請道楽だった祖父が建てた別棟の二階の客間の桜の天井板は子どもの目にも立派だったな。

でも伯母がとても可愛がってくれて、囲炉裏端に枕を並べて寝たのが懐かしい。
都会派の母や姉と違って川遊びや虫と戯れるのが大好きだった。

その思い出深い家も、戦後の経済成長で道路と川を整備するために取り壊され引っ越しを余儀なくされ、後年墓参で訪れた時は庭の大きな柿の木だけが残っていて、毎年美味しい熟した大きな実を送ってくれた事を思い出した。

子どもの頃の想い出は、絵本をめくるように色鮮やかに蘇ります。

添付写真は今朝、月初めの所用で隣街に出かけたときに見かけた大通りの植え込みの懐かしい花々です。
サルビアとベゴニアだと思うのですが、後ろの薄紫の花の名は?

ラベンダーでした。
コメントで教えてくださって嬉しかったです。
本当に有り難うございました。