寮の思い出2017/05/25

NHKの朝の連ドラを観ていると若かりし頃の寮生活を懐かしく思い出す。
戦時中だった昭和19年の春に京都の同志社女専に入学した。
住んでいた阪神間から通学は無理で、初めて親元から離れて寮にはいることに。

あの頃は父親の言うなりだったな。
父はあの戦時下に一番安全で知り合いも居てよく解ってる学校を選んでくれたのだろう。
女子も4年生から受験できるようになったので、早く京都に行かせたかったようだ。

漠然と医療関係への憧れが有ったが父は厳しさを良く知っていて私には無理と考えたのだろう。

父に勧められてから、同志社の歴史の本を讀み漁って、創始者の新島襄先生にスッカリ心酔して憧れ、必死になって俄か勉強したことを思い出す。

幸運にも受かった後に父は
「3年間、遊んでくれば好いよ」
と送り出してくれた。

生まれて初めて家を離れての寮生活は楽しかったな。
校舎は赤煉瓦の荘重な建物なのに、同じ敷地内の奥のほうに有った寮は黒瓦に白い漆喰の壁の2階建てでまるで長屋のよう。

入ると廊下を挟んで6畳の和室が並んでいる。
一階には集会室と寮長先生のお部屋が有った。
最上級の3年生の方のもとに新入生は一人づつ割り当てられて、いろいろ教えて戴きながら生活を共にした。

連ドラの工場で働く方達より恵まれていたかもしれないが、新入り同士の仲間意識は変わりなく思える。
それに入寮して9ヶ月後には学徒動員で寮から工場に通うことになった。
ドラマを観なが懐かしいです。

添付写真は買い物に出掛けて道端で見かけた昼顔?
夏を感じます。