月遅れの七夕に2016/08/07

水鏡
昭和初期には七夕の行事は8月7日だった。
真夏の澄み切って満天の星が輝く時季でないと!
それに夏休みに入った解放感もあった。

大きな笹に千代紙で折った網や、船・・、願い事を書いた短冊などを飾って軒下に立て掛け、夜になると縁側に並んで腰かけて夜空を眺めた思い出は小学低学年で途切れる。

姉や兄が興味なくなったり、戦争に傾斜して行った世相のせいも有ったのだろうか。

蚊取り線香と団扇で蚊を追い払いながら見上げた満天の星の夜空は美しかった。
町が暗かったからプラネタリュウムに近かったな。

そんなことを思い出しながら、一ヶ月遅れの七夕の掛け軸に掛け替える。
義母の末の弟さん、つまり叔父さんの作品で私の大好きな絵です。

織り姫に因んで七夕の日に水鏡で照らしながら針に糸を通すとお裁縫が上手になるとの故事を、この絵で初めて知った。

よく遊びに来て産まれたばかりの息子を可愛がってくださったのに間もなく胃癌で亡くなられた時は本当に哀しかった。

一年振りに飾った絵を観ながら懐かしさが込み上げて来ました。