細雪を再読して2015/07/06

細雪が
先日、友人の絵のグループ展を見せて戴きに伺うとまだ開いてなかったので、同じ階のショップを覗いたいたら古本コーナーの谷崎潤一郎の「細雪」が目についた。
 講談社文庫の(上・中・下巻)昭和47年 第一刷発行
懐かしくて即購入、一冊100円なんて申し訳ないみたいだ。

女学生の頃から彼の作品には親しんだ。
東京の方だがその頃は阪神間に大きなお屋敷が有った朧げな記憶。
細雪は馴染み有る地名や建物、学校などが出て来て懐かしい。

しかし舞台は阪神間だが言葉や風習は大阪の船場だなと思う。
時代の違いも大きくて今の若い方にはどう写るかしらと讀みながらチラっと思った。

私にとってもう一つの関心は昭和13年7月5日に阪神間を襲った大風水害の事が事細かに書かれていることだ。

当時私は小学4年生だったが一番酷かった住吉川の河口に近い川沿いに家が有って当日の朝は橋スレスレまで激しい濁流だったが上流で決壊して六甲山の土石流が住宅地を襲った。

姉が在学していた女学校のその時の有様も小説には書かれている。
数十年振りに「細雪」を読み返して当時のことがいろいろ憶いだされた。
そのうちユックリあの時の事を書いて置きたい。

何はともあれこの数晩、夢中になって讀んでいます。

ついでに都民劇場に入会して劇場通いしていた頃の細雪公演の番付を見付けて添付。
もう30年前なのに記憶に焼き付いているシーンがあります。

今日は七夕2015/07/07

七夕飾り
コミュニティーセンターに出掛けたら大きな七夕飾りが目に飛び込んだ。
7月7日だったと沁みじみ子どもの頃の風景が憶いだされる。

もっとも戦前の関西では、ひと月遅れの8月7日に行うのが例だった。
その方が夏休みに入り星空もよく見える。

お茶の間の卓袱台を囲んで、この日ばかりは母と姉、兄、私と揃って積み上げた色紙や短冊で思い思いのものを作ったり書いたりしたものだ。

私は大きな色紙を折り畳んで細かい切り目を入れた後に引き延ばす網が好きだったな。

短冊には願い事を書く。
悪戯ざかりの兄が私をからかって読み上げるのがイヤで隠れて書いて目立たないところに吊るした。
何を願ったのかしら。

前日から出入りのテッタイさんが大きな笹を軒下に持って来てくれている。
思い思いに自分のを結びつけるが、母が一番喜んでいたように見えた。

暗くなった夕食後には父も一緒になって家族全員が縁側に並んで腰かけて星空を眺めた。
郊外で家々の灯も少なかったからホント奇麗な夜空で星座がはっきり見えた。

今日も梅雨の厚い雲に覆われて、星空はムリだけど七夕飾りを観て懐かしい想い出が蘇りました。

   七夕さま ♪
 ささの葉    さらさら
 のきばに    ゆれる
 お星さま    きらきら
 きん ぎん   砂子(すなご)

 五色(ごしき)の たんざく
 わたしが    かいた
 お星さま    きらきら
 空から     見てる

読書2015/07/08

梅雨どきのベランダ
梅雨特有のどんより重い空気に独り閉じ篭っている日は些かウツになりそう。

子どもの頃ってどの季節も楽しかった。
友達と外で遊べない梅雨どきは部屋に閉じ篭って読書三昧だったな。

家に有る本を何度も読み返していた。
あの頃は記憶力も今より良かっただろうが、好きな本は何度も繰り返して讀んだから焼き付いているのだろう。

幼稚園には行かなかったから、独りの時間が有り余って本を讀む習慣がついたのだろうか。
毎月届く「こどもの友」も楽しみだったが、一番好きで繰り返し読んだのは子ども向けの「聖書物語全集」。
24巻くらいあったろうか、大部分は旧約聖書の世界だが物語として本当に面白かった。

アルスの児童文学集は日本の昔話、外国の児童文学、科学ものと分野毎に背表紙の色が違ったが、そのころは「小公子」「小公女」「家なき子」などなどに夢中になった。

遊び相手は飼い犬2匹とお隣の同い年の男の子だけだったが、淋しくはなかった。

最近、10歳までの読書の大切さを聞くと私なりに思い当たることがある。
自分勝手な思い込みかもしれないが、様々な世界や考え方の違いを知る事が役に立った気がする。

読書家だった両親に感謝です。
古典を少し読み返したくなりました。

添付絵は梅雨どきのベランダの古いスケッチです。

水彩画に2015/07/09

月に一度の水彩の会に先輩に連れて行って貰う。

今日も季節の色とりどりのお花を用意しててくださって好きなのを選ぶ。
一番苦手だけど何とか描けるようになりたい薔薇に挑戦することにした。

柏葉紫陽花も一緒だ。
複雑な花ばかりを2時間ではキツイ。
考えてる時間はないので只夢中で筆を走らせて色を置いて不本意なうちに時間が来てしまったが楽しかったな。

お花を戴いて来たから家でユックリ描こう。
何時もそう思いながら描けないうちに萎れてしまうのだが・・。

帰りには皆さんと一緒に美味しい和食の盛り合わせを個室で楽しんだ。
絵の話をイッパイ聞かせてもらう。

友人のお陰で少しずつ地元の方々のお仲間に入れて頂いて楽しみが増えました。

さあ 明日はアトリエ、嬉しい連チャンです。

一応今日描いて来た水彩画を添付しました。

久し振りの青空の下で2015/07/10

7月静物(2回目)油彩F15号
先週の大雨と打って変わって今日のアトリエ行きは久し振りの青空だ。
脚の痛みは殆ど無くなったけれど用心して早めの電車に乗って、少し距離の有る乗換駅をゆっくり歩いた。

お教室には一番乗り、次々に見えるお仲間との笑顔の挨拶に元気を頂く。
準備をしているうちに時刻になって先週の続きを描き始めたが何だか今回はノリが良くて期待がふくらんだ。

回って来てくださった先生も好いところホメてくださり、いろいろ示唆を与えてくださった。
でも次回と仕上げが難関だ。

久し振りにお蕎麦屋さんで昼食しながら話が盛り上がって楽しい時間を過ごす。

帰途、乗換駅の街でS堂に寄って、乏しくなりかけた油絵の具を店員さんの親切なアドバイスに頼りながら大きめのサイズのを買い足した。
幾つになっても画材屋さんと洋品店では心がトキメキます。

なんてイイ気になってたら歩き過ぎたのか脚が痛み出した。
終着駅からすぐ前の何時もお世話になってる整形外科に直行して何時もの鎮痛剤とビタミンの注射をしていただく。

看護師さんの笑顔とお喋りにホッとした気分で痛みも和らいだ感じでやっと帰宅したところです。
今日も感謝の一日でした。