子どもだったから2014/10/21

路傍の花
パレアナ(今はポリアンナと訳す)のことを書いてからいろいろ考えさせられた。
子どもの時に讀んだ記憶だけだから、その時に感じたことしか残っていない。

後年、この本の紹介に「楽天的な少女の物語」とだけ記されていて、それはないんじゃないと少し悲しかった。

子ども心に深く感じたのは、孤児になって伯母さんに引き取られ、屋根裏部屋で鏡もないのに落胆しながらも、父の教えを思い出しながら、「私のソバカスが見えなくて嬉しい」と懸命に良い方に考えようとする健気さだった。
最後に伯母さんに受け入れてもらえ、鏡のある部屋が与えられた時抱きついて、「ほんとは欲しかったの・・・」

子ども心に感じられたパレアナの姿は淋しさ、哀しみに満ちていてそれに負けないように、恨まず周囲の大人の心を溶かして行く。

幼い時に讀んだから素直に感情移入が出来たのかも。
今讀んだら違う感想になるかもと、再読する気になれない。
でも あの頃の私はあの本から大事なことを教わったと今でも思っている。

ついでにあの頃讀んだ「小公子」「小公女」「家なき子」も懐かしい。
いずれも哀しい話だが子どもの清らかさと逞しさに勇気づけられた。