街角のブロンズ像2014/09/22

「都会の顔」朝倉響子作
少し離れたところの駅前広場に私の好きなブロンズ像がある。
10年前にここに越してきてから偶然その駅に行く事が有って見つけた時は嬉しかった。

朝倉響子作と聞いて懐かしかったな。
彼女は1925年生まれ、お姉さんの朝倉攝さんは1922年生まれで私の兄妹と同世代で親しみを持って眺めてきた。

お父様の朝倉文夫氏の彫刻は子どもごころに印象に残っている。
姉が油絵を習っていたお陰で大きな展覧会にはよく連れて行って貰った。
猫像に魅かれた覚えが有る。

ご姉妹の活躍や作品は身直に感じてきたから、馴れない土地に来てこの作品を観た時は旧友に有ったような喜びだった。

2〜3日前に久し振りに観る事が出来た。
帰ってから写真をしげしげと眺めて首の美しさを思う。
長いから女性美が強調されるのだなと、今苦心しながら描いて油彩画の事を考えた。

以前どこかで見た朝倉響子さんの言葉を覚え書きノートより。
「都会の顔」
  都会の雑踏の波が引いたとき、
  通り過ぎた人の残影が、ふと、
  たゆたっていることがある。
  ある女のシルエットが私の中
  でフォルムになっていき、
  私に都会にいることを実感さ
  せてくれる。
   台座などにのせずに、
  その女を舗道に立たせよう。
           朝倉響子
この像のために書かれた文だったと思う。