七夕の想い出2014/08/07

試作2
子どもの頃は今日(8月7日)が七夕だった。
確かに梅雨も明けた星空は奇麗だった。
因にマンションが建ち並ぶ今はベランダに出て真上を眺めても星は季節に拘らず殆ど見えない。

母はクリスチャンだったが古来の行事には熱心だった。
七夕の日は親しいテッタイさんが立派な笹を持って来てくれる。
お茶の間の卓袱台に色紙の大小を用意して飾り物を作るのが恒例だった。
もっとも父親は無関心だったが。

鶴や舟、知ってる限りの折り紙を作ったが七夕のときだけの網飾りの大きいのを作るのが好きだったな。
短冊に下手な字で願い事を書く。

背の高い笹に飾ったのを軒下の柱に結びつけて夜が待ち遠しかった。
夕方になると庭に打ち水をして縁側に並んで腰をかけ、星空を眺めた。

濃い紺青の空に無数の星が瞬く。
怖い程美しい空だった。
個人主義だった我が家の、私にとっては貴重な一家団欒の想い出だ。

末っ子の私には5〜6年の経験だったろうか、姉も兄も高学生になれば興味なくなって何時の程か遣らなくなった。

数少なかったから貴重な想い出として焼き付いたのだろう。
いまもマザマザとあの時の細かい光景が思い出されて亡き父・母・姉・兄を懐かしむ。

朝からその時の光景を絵に描いてみたが何とも不出来で諦めた。
見ないで描くことの難しさを思い知った。
添付の絵はiPadの前とは違うアプリで試したもの。
まだ機能を手探りしてる段階です。