片付けしてると2014/07/05

想い出の景色
昨晩、アトリエ兼物置の雑多な書類を整理していたら古い原稿が出て来た。
ふう〜 懐かしいな。 もう10数年前になるだろう。

電車かバスに「沿線を題材にしたシナリオ募集」といった広告が貼られていた。
う〜ん面白そう、ダメモトじゃん。

当選するなど絶対無理と判っていたけれど、姉が60歳からのシナリオ教室に通っていて電話で楽しそうに話をしてくれていた。
姉は子どもの頃から画才も文才も豊かでいろんなとこに入選している。

結婚してからは家庭的に恵まれても、そちらの才能を発揮する機会は無かったが私が教室の存在を知って電話したらもう通っていると云う。
嬉しかったな。

2年程して新人賞の佳作に選ばれたと冊子を送って来てくれた。
優秀賞1点、佳作2点で選考委員の方々の好評は概ね好意的だった。

今、取り出して見ると便箋が一枚挟まっている。
送って来てくれた時のものだ。
10年前に亡くなった姉の筆跡が懐かしい。
「貴女だけが応援してくれて感謝してます・・・」
自分では出来が不満だったらしいことも。
晩年になってやっと判り合え仲良くなった姉妹だった。

それで脚本に親しみが有って書いてみたくなったのだろう。
「脚本の書き方」みたいな本を買い、家人の使ってないワープロを貰って取り組んだ。
つくづく無鉄砲で閑だったと思う。

新鮮で面白かったが締め切り日の前日まで頑張ったが間に合わず断念。
結果はワカッテルから残念どころかコレで良かったとサッパリした記憶が有る。
何を遣っても中途半端な人間だ。

その原稿が出て来て読み出したら面白くて(本人だけ)読みふけってしまった。
最後の数ページは手書きのままで笑ってしまう。
題名は「夕映えの町で」 海辺の古い家が舞台で私は認知症のおばあさん役だ。

部屋の片付けは終りそうにない。