不覚2013/10/07

甘い薫り
月例の受診で近くの医院に行った。
道路沿いの金木犀が盛りで甘い薫りが漂ってくる。
チョットした漢方薬を追加して頂いて薬局へ回った。
ここに越して来て10年になるから先生や看護師さん、薬剤師さんとも親しくして頂いて心丈夫だ。

ついでにNHKの朝の番組で見たガラス窓清掃自動器具が置いてないか確かめにホームセンターに寄ったが「扱ってません」とのことで少し買い物して帰ろうとして思い出した。
「薬局に新しく置いてあった薬カレンダー、あれ買うつもりだったのだ」
レジでお釣りの百円玉を握って薬局への戻り道、信号が変りそうで急いで横断歩道を渡り切って5〜6歩歩いた所で人を避けた途端に躓いて派手に転んでしまった。
まったく 恥ずかしかったな。
相手の若い女性が
「大丈夫ですか」って手を引っ張って起こして下さって恐縮してしまう。

お礼もそこそこに薬局に駆け込んだら薬剤師さん達も驚いてティッシュで口元の血を拭って
「お隣で念のため診て戴いたほうが」
って連れて行ってくださった。
皮膚科も兼ねたクリニックで、先生はチラッと眺められただけで
「心配ないですよ。 塗り薬出しておきますね」
処方箋を貰って隣の薬局に戻ったら
「たいしたことなくてよかったですね」
と親身になって心配してくださってて有り難かった。

歳を自覚して以来、歩く時は爪先を上げて踵から着地って用心していたのに不覚だった。
顔から着地したのに眼鏡も無事、上唇の端っこがちょっと切れただけって奇跡に近い。

最近、運動不足だ。
この一週間の歩数計を戻してみるとアトリエに行った日以外は微々たる数字だ。
ウオーキングなんてもう無理だけどせめて毎日公園の散歩を習慣にしようと今日は決心した。

それにしても派手に転んだ割には殆どダメージなかったことにあらためて感心し感謝する。

握っていた百円玉は薬局に着いた時は無くなっていた。
転んだとき落としてしまったらしい。
医院に寄ったりして一時間近く経ってから帰り道に転んだ場所の地面を見たら百円玉がポツンと白く光っていた。
横断歩道の前で待ってる人が多い場所なのに。
でも心の何処かに「もしかしたら 多分」って信頼する気持ちが有ったことは否めない。