甲子園の想い出2012/08/08

入道雲
全国高校野球が始まった。
「甲子園」の一言の方がピンとくる。
戦前は「選抜中等学校野球大会」だった。
その頃は中学は5年制だったから4、5年生は今の高校生の年頃だ。
一番記憶に残っているのは和歌山県の海草中学の連覇だ。
ラジオと新聞で小学生の女の子も夢中なったものだ。

今朝の開会式はまた見逃してしまって残念だった。
今、夕刊に載った小さな写真を眺めている。
先導する女子高生の帽子も制服も変ってないな。

阪神間に育った者には甲子園球場そのものに深い思い入れが有る。
年に一度の総合運動会では各小学校の代表が競った。
特にリレーにはスタンドからの声援が響いた。
女学生の時は鼓笛隊で行進したこともあって想い出いっぱいの場所だ。
蔦が一面に被った外壁、出場までに長く待たされた暗い出入り口、コンクリートのブロックの上に分厚く長い板が渡されただけの観客席、氷のかち割りを売り歩く呼び声、スタンド裏ではカレーの匂いがしたっけ。

戦時色が濃くなり野球大会は中止、名物の鉄傘も供出したと聞いた。
戦後復活したのが嬉しくて何回か夏の甲子園に名前が変わった高校野球を観に行って真っ赤に日焼けして帰り平和になった歓びをわかちあった。
あの頃はこちらも青春真っただなかだったな。

結婚してそれどこでなくなり、関東に来て更に遠くなった。
写真で見る甲子園球場もすっかり様変わりしている。
蔦だけは新しく植えられたそうだが。
それでも地元校の活躍には眼が離せない。 応援している。