纏まりなく2012/02/29

積雪
本格的な雪の朝だった。
視界一面牡丹雪が舞い景色は真っ白に変貌している。
美しい世界だなと眺めていられるのは仕事を持たない気楽さだろう。
2月29日、現役の頃は1日損したような気分だったが今は歳をとるのが遅くなって得したみたい。

昨日は脱線してしまったが書きたかったのは84年余り生きて来てどの時代が幸せだったかということ。
その時の自分の年齢もあるから簡単には決められない。
何時の時代も明暗はある。
昭和初期には楽しかったが社会の矛盾も子ども心に感じていた。
戦争に駆立てられることの酷さは今の若い人には絶対有ってはならないの想いは強いが、その当時でも青春の喜びは有った。

戦後、結婚後の生活は貧しいなりに右肩上がりの希望の持てた時代だった。
家電が一つずつ増えるのが嬉しくて家事も楽になった。
育児は不器用で申し訳なかったけれどいっぱいの喜びを貰った。
子どもが成長して夫婦二人の生活は夫々好きなことをして楽しんだ。
苦労もしたはずだが思いだすのは楽しかったことばかりだ。

戦後ン十年の間に家電もパソコンも通信機器その他も目覚ましい発展をして世の中便利になった。
今高齢になって曲がりなりにも自立し楽しんでいられるのはそれらの進歩のお陰が大きいと思う。
進む高齢化社会、不景気、就職難、何か希望の持てない閉塞感は感じている。
人との触れ合いの淡さは淋しいが、縁者との濃い結びつきで苦労した昔を知っているから今の方が私は気楽だ。
気遣ってくれる家人と親しい友達がいるから勝手なことが言えるのは自分でも解っているのだが。
少なくとも両親の時代より私は恵まれていると思う。
それが若い世代の負担になっていなければよいのだが。