気がつけば８２歳

所在ないままにアルバムの整理をしかけたら清里の写真が出て来た。
2008年２月25日、珍しくコメントも書き添えている。
ああ　４年前の今頃友達が誘ってくれて二人で清里へ一泊旅行したのだ。
夫の居た時は何時も二人で、そのあとは家族としか旅行したことがない。
そろそろ一人旅しようかなと話したらその友達が
「良かったら一緒に行かない？」
と誘ってくれて嬉しかった。
彼女はすごく旅慣れていて国内は勿論、海外も独りで出掛けている。
何か私も一人旅の練習しなくっちゃって思い始めていた。
あの時も彼女に頼り切ってたけれど結婚前に戻った様な新鮮さがあった。

清里は無論初めてで、自分の手でドアを開閉するローカル線が珍しく雪景色に見蕩れた。
清里は街もホテルも洒落ていた。
夜は雪を踏みしめながらイルミネーションを楽しみ、翌日はホテルのバスであちこち見て回った。
彼女のお陰で本当に楽しい旅行だったとアルバムを見ながら今更のように感謝する。

これからは旅行しようと弾んでいたのに半年後、もう一人の友達も一緒に三人で旅行する計画を立てたが私は間際に体調を崩して参加できなかった。　
そうこうしているうちに今度の入院騒ぎだ。
一人旅は勿論もう無理、友達との旅行はあの清里が初めてで終わりだったな。　行けて良かった。