読書記「ブラック・アゲート」2012/02/25

スズメバチ
小雨の降る薄暗い一日だった。
昨日買って来た
「ブラック・アゲート」 上田早夕里 光文社
を讀むのに相応しい雰囲気だ。
怖〜い話って聞いていたのでちょっと構えて読み出したが理路整然としてしかも医学がらみの話は好きな分野だ。

帯に「怖いうえにおもしろい!」とあったがその通りで一気に讀んでしまった。
やりきれない哀しみ、冷酷さ、不条理のなかにも愛は生きている。
必死になって生き残ろうとする命あるもの全体のことも考えさせられた。
いろんなことを教わったが、ともかくドキドキハラハラして面白かったな。
恐ろしい話なのに爽やかな読後感だった。

一緒に買って来たもう1冊の彼女の短編集
 「リリエンタールの末裔」 ハヤカワ文庫
は明日の楽しみだ。

添付の写真のスズメバチは以前に玄関前で見つけて美しさに惹かれて捨てられなかったモノ。 内容の殺人蜂に因んで。