スキンシップ2011/06/03

先日の莟が満開! 美しい花冠に♫
私が育った頃の阪神間は大阪、神戸のベッドタウンとして開発されたばかりで裕福な豪邸と、比較的知識層のサラリーマンの文化住宅が多かった。
伝統がないし輸入港の神戸から洋風の文化が入ってくる。
三都物語と言われるくらい京都、大阪とは雰囲気が違った。

我が家は典型的な中流家庭だったが父は大正デモクラシーで子どもも対等に扱ってくれたし、母はクリスチャンで欧米風の文化に憧れていたから子どもは幼い時から子供部屋で独り寝させられた。
お茶の間での団欒や、縁側での夕涼みや花火の楽しみも味わったし、親の愛情は信じていたがスキンシップは全然なかったな。
両親に抱かれたことも、布団に潜り込んだことも、手を繋いだ思い出さえ無い。

佐野洋子さんの「シズコさん」を読んで自分の体験と照らし合わせ、うーん 私も結構クールに育てられたけどそれだけでは比べられないことだろう。
私が子育てする頃の育児書にはスキンシップの大事さが説かれていた。 経験のない私には解らない。
ただ 小さい時から問題は自分で解決すること、誰にも頼れないと思いそれなりの知恵がついたと思う。

初めての寮生活した夜、新入生は何人ずつか集まってホームシックで泣いていたが(あの頃は皆純情だった)私は新しい生活への期待でわくわくしていた。
テレビドラマの家族の絆は美しいし、これからの高齢社会で家族の愛情はますます大事なのだろう。 否定する気はないが自立している根底が有った上での絆だと思うのだが。
私は弱い人間だが父母の育て方には感謝している。