お陰さまで無事退院できました2011/05/27

竹とんぼのような楓の種
急性膵炎の激痛で救急車で入院したのが2月20日、点滴のみの絶食生活で膵炎が収まってくれて内視鏡にによる胆嚢摘出手術が4月22日。
ほんとうに色々有りまして5時間の大手術になり先生方も大変だったようで、お陰で命拾って頂いたと感謝いっぱいです。
何しろ初めての経験だから予想外の苦痛が次々有って自分の無知を自覚、これまで人の痛みに鈍感であったことを思い知りました。
日々接して下さる看護師さんはじめ職員の方々の優しさ頼もしさが身に沁み、どれだけ勇気づけられたことか!

3月11日の大地震の被害を受けられた多くの方々のことを思うと私の病気のことなどちっぽけなことだと思います。
退院したのは5月7日、当分は膵炎の治療食と歩行練習の毎日で体力と気力の回復に専念、まあ ベッドに寝てることも多いから入院の続きみたいなもの。
昨日退院後初めてパソコン開いたが3ヶ月近い空白は問題続出ですね。
ま ボチボチ無理しないでやるつもり。 周囲に心配かけないように。
病院で一人白い壁と窓から見える青空と雲を眺めながら子どもの頃のことを思い出しブログに書き残したいと考えていました。
私の昭和の風景として。

今日は取りあえず退院しましたって報告と留守中に戴いた温かいコメントへのお礼です。
有難うございました。

地震のこと2011/05/28

かなとこ雲
入院して20日ばかり経ち膵炎の治療薬や栄養補給などの点滴で24時間ベッドに寝たきりのときに東日本大震災が起こった。
震度5強だったが避難する術も無くベッドの柵に身を寄せて布団を冠り頭に枕を乗せて踞っていたが不思議と恐怖感はなかった。
若い看護師さんが
「大丈夫ですか? 私ここにいますから」
チラッ見ると入り口でよろけながら踏ん張っている。
「私は大丈夫よ!」
と大声で応えたが彼女のプロ精神に感激したなぁ。
自宅に居たらマンションの最上階で一人できっと心細かったと思う。 後で家族に聞くと落下物や壊れた家具でかなり酷い状態だったとか。
病院に居て良かった。

それから毎日ニュースで被害に遭われた方々や被災地の状況を知りただただ暗澹たる思いだ。 お見舞いだの同情だのの言葉では表せない。

戦争末期に母は直腸がんの手術を大阪の父の勤務していた病院で受けた。 その1週間後に大阪の大空襲があり母は婦長さんに抱き抱えられて防空壕に避難したそうだ。
幸い病院は残ったが辺り一面は焼け野原になり父に助けられながら疎開地の我が家に帰って来たことを思い出す。
テレビ画面の被災地の瓦礫の山を見ていると私のなかでは戦災にあって焼け野原になった昭和20年の情景がだぶってしまう。
比べるつもりはないけれどあの絶望的な惨状から立ち直った日本の底力を信じたい。
被災された方々が1日も早く元の平穏な生活を取り戻されることを心から祈っています。

自分のことに戻るが、地震の影響で余震、停電などで手術への不安が有った。 事実手術中に地震が有ったそうだが停電もせず無事成功して感謝している。
翌朝目が覚めて目に映った窓外の淡い有明の青空に
「ああ 生きている」
忘れられない!

年齢2011/05/30

小さな子どもが〜
夕食の支度をしていたら電話が鳴った。
「はい ○○ですが」
「ああ 良かったあ  何度電話しても通じへんから心配したよ」
大阪の兄嫁からだった。
「ごめん 連絡遅くなって。 退院したけど元気でえへんかって」
途端に関西弁になっている。

彼女とは同い年だ。 兄が就職した職場で見そめて強引にアタックして私より丁度1年前に結婚した。 可愛かったなあ。
その兄も他界して10年近くになる。
彼女が仲が良かった私の姉も7年前に亡くなって彼女のお兄さん方(お医者さんでお世話になった)も既に居られない。
昔のことを知るのは彼女だけになってしまった。

「80歳過ぎたらシンドイねぇ 2人めのヒマゴのお宮参りに呼ばれてんのやけど」
「いやあ おめでとう! でも日にちが決まってると不安やね」
歳取ったことの感慨を話し合って最後には
「歳のことは忘れようよ。 全快したら遊びに行くね」と電話を切った。

退院の前日が誕生日だったから84歳になったけどまだピンと来ていない。
一昨日は絵の友達が電話をくれて
「私も80になったのよ。 疲れ易くなるわね」
「82歳までは大丈夫だったわよ」
「気持ちのせいかもね」
友達のお母様が先日ブラジルへ旅行なさってとてもお元気だったと聞いた。95歳でいらっしゃる。
「この病気治ったらまた一緒に楽しもうよ」

91歳、94歳の友とも電話で会話を楽しむ。
若い友との話は楽しい。 同年輩や先輩には元気と希望を貰う。

近くに図書室が2011/05/31

退院してみれば春を飛び越して新緑の季節
入院している間に近くに建設中だったコミュニュティセンターが完成、開館していた。
市の財政事情で3年延びて1年前に工事が始まった時は嬉しかったのに病気になって行くのが遅れたが今朝歩行練習をかねて訪れる。
素敵なホールではそのうち友達とお茶しながらお喋りしたい。
今日の目的はその奥の図書室、早速カードを作ってもらい、ネットからアクセスする手続きも教えて貰いながら済ませた。

ついでだから早速借りようと書棚を一通り見て歩いたら疲れたなあ。 
ピッタリくる本って案外ないものだ。
迷った挙げ句に借りたのは
 佐野洋子 「シズコさん」
 司馬遼太郎 「人間というもの」
 吉本隆明  「日本語のゆくえ」
いつも文庫本や新書版を買っているからハードカバーの本は字が大きくて嬉しい。

リクエスト用紙も戴いたから話題になっている本や、讀みたい本を提出してみようかな。 無理な気がするけれど。