雪うさぎ2011/01/27

雪兎の短冊
この冬の関東は年末から晴天が続いている。
澄み切った青空に気持ちも明るくなるが、贅沢なもので白一色の雪景色にも憧れる。
昨日今日、午後にはグレーの雲に覆われるようになったから雪が降る日も近いのかも。

お正月が過ぎると楽しみに飾る短冊がある。
日本画家だった義母の弟さんが描いた「雪うさぎ」の絵だ。
私たちが結婚して5〜6年で40歳そこそこの若さで亡くなられたが、よく家に遊びにこられて絵が好きな私は話を聞くのが楽しかった。
お土産に色紙や短冊を戴いた。 不遇だったけれど本当に美しく品のある絵で大好きだった。
半世紀以上経た絵は古びて来ているが毎年季節に合わせて飾る。
床の間のないマンションではリビングの柱が短冊の定位置になっている。

雪兎での想い出がもう一つ。
小学生になるかならずの冬、阪神間では珍しく10センチ程の雪が降った。 わくわくして雪遊びをしたいのに生憎私は風邪を引いて寝ながら庭の雪景色を眺めていた。
母が障子の陰からニコッと顔を出してお盆に乗せたものをそっと枕元に置いてくれた。
可愛いい雪兎! 南天の赤い実の目、南天の葉の耳。
嬉しかったなあ。
病気するととっても優しい母で その時だけは私も甘えたっけ。
短冊の雪兎を眺めながら子どもの頃を思い出していた。