胃腸病院で2010/11/29

ビオラ
病院の朝は6時から始まる。
熱いタオルが4本配られて全身自分で拭いて全部着替えたころに看護師さんが見えて血圧、検温、問診。
胃腸病院だから便通のことは特に大事だ。
二人部屋だからカーテン越しに全部聞こえる。
「おならでましたか?」

ああ この言葉小学生の時以来口にしたことなかったなあ。
ここまで堂々と大声で言われると清々しい。
それにしても私の年代の女子教育って今とは違っていたなと改めて思った。

女学校で消防団の防空訓練を校庭で見学した時のことだ。
団長さんが焼夷弾と爆弾を例えて「焼夷弾はオナラみたいなものです」と笑いながら言われた。
恐らくここで女学生はクスクス笑うだろうと期待したと思う。
全校生徒は表情ひとつ変えず、話が終ると丁寧に「有難うございました」と深々とお辞儀をした。 年配の団長さんの顔が紅潮してきて何だか気の毒で未だにあの時の光景が忘れられない。

退院してからクラスメートに電話したら彼女も胆石で胆嚢の摘出手術が大変だったと初めて聞いた。
その時
「私たちってオナラって言葉未だに口に出来ないのよね」
「ほんと そう 変だと思うけどあの女学生時代の影響かしら」
生理の話だってお互いしたことなかったな。
はしたない と思い込んでいた。
人間の身体に恥ずかしいところはないと、主張してきたくせに、昔受けた教育の名残がくっついている。

24日間入院している間に大分意識改革もできたかも。