昭和初期の服装(男の子)2010/09/10

昭和初期の男の子
昭和初期の男の子は地味な服装だった。
小学校では3年までは男女同じ組だったから集合写真が残っている。
男子は殆どが黒い木綿の学童服だ。中学生の制服と違うのは詰め襟でなく普通の襟で金ボタンには校名が入ってなかった。
写真を撮るからということも有ったのかも知れない。
いま3年生の時の写真を見ると一人だけ白っぽい背広ふうのを着てる子が居るので思い出した。 アメリカから帰って来たばかりで彼だけはチョット派手な服装で目立っていた。 一度男の子達にからかわれてるのを見たがその後は同じ様な服装になった様な気がする。 彼の家に遊びに行くとハイカラなものが有って私は面白かったけれど。(余談)
男の子の普段着は半ズボンに白い開襟シャツで、冬にはトックリのセーターを、黒とか茶色とかで裾に横縞が入ってるくらいで、くすんでいた。

中学生になると学校によって制服が違うのは今も同じだが、兄の入学した中学校は柿色に近い色で目立った。 それに足にはカーキー色に近いゲートルを巻いて編み上げの革靴を履く。
入学した頃は毎朝悪戦苦闘していた。
我が家から中学に通っていた従兄弟は私立で緑っぽいカーキー色の制服でゲートルなどは着用しないで比較的自由だったようだ。

高校に入ると兄は家から離れたが休みに帰ってくると当時流行の弊衣破帽で黒いマントなどを引っ掛けていた。 けっこうお洒落だったのだろう。 汚くて母は洗濯しながらこぼしていたが。
高校三年生の時、学徒出陣で戦闘服を着る事になる。

私の小学校の同級生の男の子達は海軍や航空兵に憧れて親の反対を押し切って志願した。 無論お国の為という純粋な気持ちからだが、あの制服も魅力が有り女の子達にも人気があった。

敗戦をさかいにして男子の服装もガラリと変わる。