弱者2010/05/13

20年くらい前に描いた薔薇
朝の連ドラを見たあとにニュース番組にチャンネルを変えると 「おばあちゃん」の言葉が飛び込んできた。
「買いもの弱者」 初めて聞く。
足腰の弱った高齢者の住む家の近くのストア、コンビニなどが閉店され遠くまで買い物に行くのが大変で困っている。
それらの方を「買いもの弱者」「買いもの難民」と呼ぶらしい。

言葉は生き物だ。 使う人の気持ちや場面で受ける側の気持ちは全く違ってくる。
今の我々の世代はマゴに言われれば違和感はないが、アナウンサーがやたらと親しげに「オバアチャン」と呼びかけているのは不愉快だという人が多い。
「おかあさん」と呼びかけられて内心「あなたのお母さんじゃないわよ」と思うのと同じだ。
流石に大分前からこういう親しげな呼び方は廃れてきてると思っていたから、チャンネル変えた途端の「おばあちゃん」はエッて感じ、それに「買いもの弱者」ときた。
弱者も悪い言葉じゃないけれど 弱者とネーミングされて嬉しい人はいないだろう。

困ってる方がいればマスコミが問題提起して社会が対策を考えるのは大事だと思う。
しかし私は都会の端っこに住んできたから買い物困難の実感が判らない。
相当不便なところに住んでいるときは生協や宅配を利用していた。 今住んでるところでは生協が4つもあって勧誘を断るのに苦労する。電話で配達してくれるストアもあるが利用したことはない。
私もそうだが高齢者の消費量は知れているから、そういう利便のない地域も多いのかしら。
一人暮らしでも1週間まとめ買いすれば、配達してくれてもお店も採算とれるのではないかと考えるのは甘いですか。

普通の生活が出来なくなったら介護制度に頼れると思っている。
介護保険料は高齢者もしっかり納めているのだから。(充分ではないらしいが)

あまり実情が飲み込めないままに「弱者」という言葉に反応してしまった。

カワイイ考2010/05/13

谷間の新緑のスケッチ
今、大人のカワイイが流行っているそうだ。
NHKのクローズアップ現代でも取り上げていた。

「年齢で縛られる日本社会」だったのが、今その殻を破って20代後半から30代後半の女性たちがカワイイを主張し同感を得ている。
見ていて爽やかだった。 お洒落も上手!

戦前は結婚しただけで地味な着物を、子育て最中にお洒落するなんてもってのほかだった。
アメリカ文化がワアッと入って来た戦後でさへ 40歳過ぎて赤やピンクのセーターやスラックス(パンツとは言わなかった)を着ると話題になった。
服装も行動も言葉も、歳相応にが世間の常識で はみ出せば批判的な目で見られる。
高齢者のお化粧なんて品がないと。

「大人のカワイイ」は 年齢の枷をはずして自分らしく生きていく社会への実現ではないか といような解説を識者がしていた。

服装だけではないと思う。 何歳になっても若い考えと言葉を使ってもいいじゃん。 老成は自然に身につくもので背伸びすることはない。
幾つになってもセメテ考えだけは瑞々しさを失いたくないな。
未熟と思われても。
昔は「可愛いおばあちゃん」にはなりたくないと思っていたが、今「カワイイ」なんて言われると照れくさいが嬉しい。