智積院2010/04/21

京都智積院の石庭
アトリエの友人から智積院の障壁画が素晴らしいと聞いていた。
京都には若い時暫く住んでいたのに知らなかった。 長谷川等伯とTVのCM(庭園)で知名度が増して来たのかも知れない。
長谷川等伯の絵の何点かは東京と京都の博物館に貸し出されていたかわりに珍しい十六羅漢図を観ることができてラッキーだった。
等伯の息子の長谷川久蔵の桜図が素晴らしかった。大胆な太い幹が二本に八重桜が満開、花の胡粉が斑に残っているのが年月を感じ風格がある。 絵や人形は年月が重みを加えると痛感する。
久蔵はこの絵を25歳で描き、26歳で急逝したそうだ。

講堂の襖絵は平成20年に奉納されたばかりの田淵俊夫氏の墨絵「日本の春夏秋冬」だった。 千年残るのだろうかと感慨深く観た。
長い廊下をまわると広い座敷から眺める庭園が素晴らしい!
利休好みの中国の盧算を模したそうで緑色の池の向こうに聳える石と植え込みが深山の趣があって、それが水面に映って美しい。
灰色の大きな鯉や甲羅干しているカメの色まで見事にマッチしている。 昔の人の美的感覚にただただ感心する。
静かにほんとうに良い時間を過ごさせて貰った。
ホテルに帰ってからカメラのモニターを参考に、一隅で見かけた石庭を思い出しながら描いた。