趣味遍歴2010/04/15

油彩 (F15)
最近定年になり、奥さまを見送った方と久しぶりに電話で話した。
子どもさんとお孫さんに恵まれて集まれば賑やかだが 普段は独り暮らしで、今家事勉強中とのこと。
「家事はやりだせばキリがないから どこで折り合いつけるかよね」
と先輩めいたことを言った。

「ご趣味は?」
「何かしたいとのだけど、音楽か 絵にしょうか迷ってる。旅行もしたいし・・・」

自分のことを振り返った。
子どもが自立して 定年を迎えた気分で 始めたのが人形作りだったな。
その頃流行った粘土人形だったが 彫刻に興味があった私には粘土を捏ねての創作は夢が膨らんだ。
粘土に飽き足らず 和紙や布を使った本格的な人形にも挑戦した。

人形作りのために絵画教室に通いだした。
その時の先生は
「人形作りのために 絵を始めるの?」
と ちょっと不満げだったのを覚えている。 間もなく急逝された。

絵を描いているうちに 人形よりこちらの方が好きになってしまった。

60歳になったのを機に 新たに始めた趣味が パソコンとゴルフ。
これは 夫との二人暮らしで 一緒にやったり、語り合えるので楽しかったが、ゴルフは10年以上やっても上達せず、もっぱらパソコンと絵が残った。

老後は「趣味」をと よく言われるが、実際私の経験では この趣味のお陰で毎日が刺激に満ちて楽しい。
独りになって、多少の身体の衰えを感じても、前向きに生きていける。

「趣味」と大袈裟に構えなくてもいいと思う。
 読書でも テレビでも カメラでも 楽しいと没頭出来ればいいのだ。
ボランティアしてる方は尊敬する。

私の「趣味」は自己完結型で  我儘の最たるものではある。
毎日 楽しく生きていることで周囲を安心させているであろうことだけが取り柄かな。

添付した絵は習い始めた頃の作品、懐かしい。