ベッド遍歴2010/03/02

静物 水差しとエンゼル(油彩)

昭和27年ごろに初めて洋風の家に移った。 オレンジの屋根に白い壁の小さな家だった。
家具は買えないから、「暮らしの手帖」を見て応接セットを夫が手作りしたがベッドは無理だ。

お祝いに戴いた3千円で、取りあえずマットレスだけ購入。
中身は藁だったような記憶があるのだが・・・・。
ともかく分厚くて寝心地は悪くなかった。

2番目に買い換えたのは まともなWベッドだ。
その頃はまだ駐留軍の払い下げ品を置く店があって、そこで新品同様の掘り出し物を見つけて即購入。
ただ あちらサイズだから矢鱈と大きく頑丈だ。
転勤などで引越しをする時は重くて大変だった。
これは20年近く愛用した。 その間に日本も経済成長して国産の立派なベッドが出回って来て、それらと比べると貧弱に思えてくる。

   (見た眼は実用本位だったが、買い換えてから、小さく解体してゴミにだそうと庭で切り開いたら馬の毛が分厚く敷き詰めれていて、中に一つずつ木綿の袋で包まれスプリングがびっしり並んでいた。 軍の払い下げで、ちょっと馬鹿にしていたら開けてみて立派なのに感心した。)

次に買ったのが、昨日悪戦苦闘したウォーターベッドだ。 夫婦して新しいモノが好きだから輸入品を扱うお店で見つけた時は嬉しかった。
運んできてくれた時はちゃんとセッティングしてくれたが、説明書がアチラ語だからあとあと苦労した。  寝心地は抜群でよく眠れた。
(腰には固いマットが良いそうだがら人には勧めない、でも水の弾力が私は好きだ)

10数年経ってまた引越し、新居で新しいベッドを2台買った。
下に引き出しが付いていて便利、マットもまあまあだったが、1年ほどして夫はボタンで操作する介護用ベッドになる。

夫がいなくなると置いてきたウオーターベッドが懐かしくなって運んでもらい、今使っている。

欧米では古い家具が大事にされ、ベッドも代々受け継がれると聞くが、我が家では世につれて幾つか経験して、それなりに楽しかったな。