懐かしの本 少女パレアナ2009/12/22

パレアナが来た日

1913年に出されたこのエレナ・ポーターの本に強い影響を受けた。
挿絵の少ない白っぽいハードカバーの本だった記憶。子ども向きに大きな字で書かれていた。 同じシリーズで姉は「少女セーラー」?、兄は「天路歴程」を買って貰ったと思う。

嬉しくて繰り返し読んでもうすっかりパレアナさんと友達になった。
牧師だった愛する父に先立たれ伯母に引き取られて知らない街に一人来るパレアナ。
何故か冷たい伯母、街で会う心閉ざした男性、文句の多い僻んだ独ぼっちの老女、引き取り手のない男の子。
暗く寂しい人々にパレアナは父との約束「喜びを見つけるゲーム」を懸命にやろうとし皆の心を溶かしていく。

辛い事に遇ったときに、総てを良いほうに解釈して喜ぼうとする努力は小学校入ったばかりの頃の私に刷り込まれたようだ。実践は別にして。

後年、或る本の紹介欄に「楽天的な少女の物語」と書かれていて何て浅い見方なのとがっかりした。
作者は深い人間のさがへの理解と愛情、強さなどの大切な事を子どもに伝えようとしていると思う。
幼い時にこの本に出逢えて良かった。

ただ 何かで愚図ると決まって母に「パレアナさんを見習いなさい」と叱られた。 その時ばかりはチョッとパレアナが憎らしかった。

  添付の写真の人形は20年くらい前に創作人形に凝ってた時のもの。帽子、鞄、靴の小物までぜんぶ手作りした懐かしい「パレアナ」