人生の午後2009/11/23

静かな晩秋の夕景
パソコン塾の帰りに少し年上の友人と、ひと気のない店でサンドイッチとコーヒーの遅い昼食を取りながらお喋りした。
帰り際に、友が唐突に ぽつんと呟いた。
「絶対、同居はしたくない。 貴女は?」
「う〜ん 私はどっちでもいいほうだけど。」
「だって 迷惑掛けるのはイヤよ。 自由が利かなくなったらホームがいいわ」
我々の年配になると共通の悩みでクラスメートとも電話で話題になる事が多い。 独り暮らしが普通なのだ。
この歳になると残された年限の可能性が現実味を帯びて来る。

次世代の女性からは両方の親の介護で苦労している話しをよく聞いていて本当に大変だと思う。
我々の親の世代は厳しい世情で医学も遅れていたから、長生きする人が少なかった。 私は介護で苦労した経験は淋しいくらい少ない。

「その時は成り行きまかせよ。くよくよ考えたってどうなるか判らないもの。」
「そうだけど・・  家族に苦労かけたくないわ」
「少しぐらい苦労かけたほうが 後、ほっとしていいんじゃない?」(チョッと心にもないことを言った)
元気が残っている今を楽しもうよ! と言って別れた。

来週にでも国立新美術館のハプスブルク展を観に行こうと誘ってみようかしら。