閑話2011/12/15

満月
先日の皆既月食は風邪気味だったけれど何度かベランダに出て庇の下に辛うじて見える月を見上げた。
寝しなに最後に見たときは赤みがかった不思議な月になっていた。
それにしても都会の夜空に星は少なくなった。
戦時下の灯火管制の頃の夜空は満天の星でその中をサーチライトがよぎっていたっけ。

星空には美しさとともに果てし無く広がる宇宙を想像して恐ろしくなる。
ビッグバンの不可思議さ、私などには理解出来ない数々の研究と実験に人間の凄さを思い、易しい解説書を齧ってみるのだが好奇心以上にはならない。
そんな折に「ヒッグス粒子の存在の兆候つかんだ」のニュースが飛び込んで来た。 テレビと新聞の解説で何だか凄いことだなとだけ感じる。

息苦しさと出口の見えない不安な世情とは別世界だ。
たまたま昨日読み終わった本が
 「無」の思想  森三樹三郎著 講談社現代文庫
昭和51年に買った本だがこの歳になって讀むと新しい感慨が有る。
老荘の時代に宇宙の知識があったらどう考えただろうとふと思ったが別次元のことなのだろう。