電車の中で2010/10/16

ハナミズキの赤い実
最近は電車の中で席を譲って戴く事が多くなった。
サングラス掛けて目深に帽子を被って背筋伸ばしているのに判るんだなぁ。 
ちょっと感慨があるが現実には有り難い。
昨日もアトリエに行く電車に乗った途端、中年の女性が立ってくださった。
一応辞退したが
「私 すぐ降りますから」
お礼を言って座ると次の駅で隣の席が空いたので眼で如何が?と聞くと座られた。 
私が何時も行く画材店の包みが見えたので
「絵を描かれるのですか?」
「日本画を少しばかり・・・」
日本画は私も昔齧ったから、話がはずんだ。
彼女は少しどころか週に3回ほど教室開いてて、結構お年の方も熱心に通われているそうだ。
80歳代の方にも基礎からお教えするととっても喜ばれて、私も日常の事で教えられる事多いのですよ。
物を大事にされますものね。 と。
絵の話が弾んでるうちに私の降りる駅についてしまった。
結局 彼女の目的地の方が遠かった訳だ。
強がっていても膝は少し痛いから人の優しさは身に染みて感謝する。

アトリエで絵を半日描いて心地よく疲れた帰り道、ハナミズキの街路樹に赤い実が鈴生りについていた。