待つ時間2010/01/08

生来几帳面でない性格だから、時刻に合わせて行動するのは苦手だ。 そのかわり待つのは平気だ。
今朝は医院に行くためバス停に行ったのだが,その前の用事が早く済んで30分待つ羽目になった。道路脇に腰掛けて暖かい日射しを浴びて青空を見上げてゆったり一人想いに耽った。

膝痛でヒアルロン酸の注射が目的で、医院につくと待合室は満員!
やっと座って2時間待った。 世の中腰、膝、肩の痛い人がいかに多いかという事だ。
用意して来た文庫本を読む。 こういう待ち時間は読書に最適だ。
それも固い本がいい。用意して来たのは古田武彦著「盗まれた神話ー記・紀の秘密」。日本の成り立ちに付いては戦前の教科書と、戦後の反動の説しか知らないから、所謂戦後史学への反論は得る所が多い。 (しかし1979年発行だから現在の説はどうなのだろう)
1時間くらい読んだら活字が小さいし暗いから目が疲れて諦めた。
後の一時間は隣り合った奥さんと小声でお喋り、60代、70代、80代(私)で結構盛り上がった。 こういう所で生の情報を得る。 
終生介護保証のシルバーマンションが数年前で7千万円してたとか。月々の費用が最低30万円とか。安心の代価は高額なんだ、フ〜ン 格差社会を実感したり。 歌舞伎の話しから三越劇場へ明日水谷八重子観に行くのよと聞かされたり、女同士のお喋りは害がない。
「お帰りは電車?」「ううん シルバーパスよ」見栄をはることもない。 個人情報も言わず「またここでお目にかかれるといいわね」と診察が済むと別れた。 一期一会を楽しむ世代だ。
待つ時間にも余得が有る。